米、地銀株の下落続く 米銀破綻、連鎖を警戒
2023年05月03日07時32分
【ニューヨーク時事】2日の米株式市場では、米中堅銀行ファースト・リパブリック銀行の経営破綻を受け、金融不安が再燃し、地方銀行を中心に金融株が下落した。ファースト銀や、3月に破綻したシリコンバレー銀行(SVB)などと似た事業や預金の構造を持つ地銀が売られている。さらなる連鎖破綻を警戒し、「投資家が弱い銀行を探す展開」(邦銀関係者)が再来した。
カリフォルニア州のパックウエスト・バンコープは約28%安、アリゾナ州のウエスタン・アライアンス・バンコーポレーションは15%安と急落。ザイオンズ・バンコープ、コメリカなどの地銀も、下落率は10%を超えた。
3月以降に破綻したSVBなど3行は、いずれも預金保険の保護上限を超える預金が多く、金融不安時に流出が起こりやすい共通点があった。2日に株価が下落したウエスタン・アライアンス、ザイオンズなども、昨年末時点で預金の5割以上が保護上限を超えていた。