伝統的貿易協定と対立せず 米主導のIPEF―通商代表
2023年04月26日08時30分
【ワシントン時事】米通商代表部(USTR)のタイ代表は25日、中国への対抗を念頭に日米など14カ国が交渉を進めている新経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」について、「現代的な課題に対応する枠組みであり、伝統的な貿易協定と対立しない」と述べ、21世紀型の新たなルールづくりを米国が主導すると表明した。
バイデン米政権が提唱したIPEFには、サプライチェーン(供給網)の混乱や気候変動危機などの現代的な課題に対し、経済安全保障上の連携を深める狙いがあり、米国は年内の成果を目指している。一方で国際通貨基金(IMF)などは、同盟国や友好国だけで経済圏をつくれば、世界経済の分断を深めかねないと懸念している。