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「できる限り最大の形」で警戒 選挙厳戒警備、定着は不透明―政治家は触れ合い重視・首相襲撃

2023年04月22日07時18分

 岸田文雄首相の遊説先で起きた爆発事件後、警察庁は23日の投開票まで選挙活動の警護体制を大幅に増強し、「できる限り最大の形」(警察庁幹部)で臨んでいる。ただ、厳戒な警備は有権者との触れ合いを重視する政治家側が嫌うとされ、定着するかは不透明だ。

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 事件翌日の16日、岸田首相は大分県の駅前や商店街で演説した。街宣車に立つ岸田首相を背に、制服警察官が聴衆をにらみ付けるように立ち並び、聴衆が飛び出さないようバリケードが設置された。手荷物検査や金属探知も行われた。
 警察庁は事件後、警察官の配置増強、不審者への積極的な職務質問、所持品検査などを行うよう指示。同庁幹部は「各地で警察の人員をありったけ出し、できる限りの形を取ったが、これを今後もずっとやれるかどうかだ」と話す。
 手荷物検査や金属探知は、基本的に主催者が行う。政党や候補者が実施すると決めなければ、警察官の職務上できない。職務質問もやみくもにはできず、合理的な不審点があることが必要だ。
 昨年7月の安倍晋三元首相の銃撃事件後、選挙演説の在り方が議論されたが、政治家側の具体的な対応がないまま、今回の爆発事件が起きた。自民党は事件を受け、衆参5補欠選挙での政権幹部の遊説を原則として屋内で実施し、入り口に金属探知機を設けて入場者に手荷物検査を実施する方針を決めた。街頭の場合も、防弾スクリーンを取り付けた街宣車の上から行う。
 ただ、ある警察関係者は「時間がたてばまた元通りになるのではないか」と危惧し、別の関係者も「対策を取って警護対象者と聴衆の距離を確保しても、最後は自ら聴衆に近づいてグータッチしてしまう」と話す。警察庁幹部は「選挙活動とセキュリティーは矛盾する。最後は現場の条件ごとに政治家側と調整するしかない」と話した。

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