中ロ、軍事協力の強化確認　Ｇ７に対抗、国防相会談

　ロシアのショイグ国防相と中国の李尚福・国務委員兼国防相は１８日、モスクワで会談した。日本で開かれた先進７カ国（Ｇ７）外相会合が中ロとの対決姿勢で結束したのに対抗し、両国の軍事協力の強化を確認した。ウクライナ侵攻を続けるロシアに中国が武器を供与するのではないかと、Ｇ７は警戒を強めている。

一方的な現状変更反対　共同声明、対中ロ「強い結束」―Ｇ７外相会合閉幕

　タス通信によると、ショイグ氏は中ロ協力について「世界情勢を安定化させる効果があり、紛争の可能性を抑えるのに寄与する」と主張。「地政学的な変化の本質に、両国が同じ評価を下すことが重要だ」と述べた。
　李氏は「就任後初の訪問国がロシアとなったのは、世界に中ロ関係発展の高い水準を知らしめるとともに、両国軍の戦略的協力強化への固い決意を示すためだ」と指摘。３月に会談したプーチン大統領と習近平国家主席の合意に基づき「軍事協力、軍事技術協力、軍事貿易」を促進する考えを示した。
　中国国防省の発表によると、両国防相は「主権と領土一体性」の相互尊重や「外部勢力による内政干渉に断固として反対する」ことで一致。引き続き中ロ両軍の「ハイレベルな意思疎通」を維持するとしている。