維新躍進、与野党に危機感 岸田首相「気を引き締める」―統一選
2023年04月10日12時45分
統一地方選前半戦の投開票から一夜明け、近畿地方での日本維新の会の躍進に、自民、公明、立憲民主、共産などの与野党が危機感を強めている。
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岸田文雄首相は10日、首相官邸で記者団に「激励や期待の声をしっかり受け止めながらも、引き続き気を引き締めて対応しなければならない」と語った。23日投開票の衆参補欠選挙や統一選後半戦に向けて「与党一丸となって取り組む」と強調。公明党の山口那津男代表も政府・与党連絡会議で「勝利を目指して協力して臨んでいきたい」と述べた。
維新は大阪府知事・市長選に加え、奈良県知事選に勝利。大阪市議選で単独過半数を獲得し、兵庫、奈良両県議選も大幅に議席を増やすなど、「全国政党化」の足場を築いた。
自民党幹部は「関西の立て直しが必要だ」と指摘。同党関係者は「維新は全国進出の素地ができた。支持層がかぶるので衝撃は大きい」と語った。公明党関係者は、維新の馬場伸幸代表が「(公明との関係を)リセットする」と述べたことを念頭に、「維新と真剣に対話をしなくてはならなくなった」と漏らした。
立民の大串博志選対委員長は記者団に「維新が議席を大きく伸ばしているのは客観的な事実だ。自分たちを見詰め直す機会としたい」と述べた。