北欧の加盟に対抗措置 軍改革、戦術核で威嚇も―ロシア
2023年04月04日21時01分
ロシアのペスコフ大統領報道官は4日、フィンランドの北大西洋条約機構(NATO)加盟について「戦術・戦略的観点から自国の安全を保障するため、対抗措置を取る」と述べた。2国間関係の悪化も警告した。タス通信が伝えた。
北欧2カ国がNATO加盟に動いて以降、ロシアは対策に布石を打ってきた。モスクワから見て南西のウクライナ侵攻が一時的な「戦闘態勢」なら、北西のフィンランドなどと対峙(たいじ)するのは恒久的な「防衛体制」。軍改革を進め、大規模軍事演習や戦術核兵器で威嚇する構えとみられる。
プーチン大統領の故郷でもあるロシア第2の都市サンクトペテルブルクから、フィンランド国境まで約150キロ。平時なら鉄道で行ける隣国だが、首都ヘルシンキ行きは現在ストップしている。1300キロ以上に及ぶ国境は、フィンランドが軍事的中立国だったこれまでは平穏を保ってきたが、NATO加盟で緊張のレベルが上がることが予想される。