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自転車ヘルメット、努力義務 きょうから全ての人対象に―啓発急ぐ・警察当局

2023年04月01日13時32分

【図解】ヘルメット着用と死亡率

【図解】ヘルメット着用と死亡率

  • ヘルメットを着用し出動する警視庁成城署員ら=3月22日、東京都世田谷区
  • 【図解】自転車事故死傷者のヘルメット着用率

 自転車に乗る全ての人にヘルメット着用の努力義務を課す改正道交法が1日、施行された。着用しない場合、事故時の死亡リスクは2.6倍に上がるとの統計もあり、警察当局は「自分の身を守るためなので着用してほしい」と呼び掛けている。

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 警察庁によると、自転車事故では転倒時に頭に致命傷を負うケースが多いが、昨年の死傷者約6万8000人のヘルメット着用率は9.9%にとどまった。小学生25.0%、中学生39.1%、高校生7.5%と年代によってばらつきがあり、65歳以上は3.6%だった。ヘルメットをかぶっていない場合の死亡確率は、着用者の2.6倍だった。
 道交法はこれまで、保護者に対し13歳未満の子どもに着用させるよう努めなければならないとしていた。対象を拡大した今回の改正でも着用しなかった際の罰則は設けられていないが、ヘルメットの販売数は伸びている。
 自転車販売大手「あさひ」は1月末から各店舗でヘルメット売り場や取扱商品を拡大した。2月は前年同月の2倍以上の売れ行きで、在庫の問い合わせも相次いでいるという。
 自治体も着用を後押しする。東京都足立区は3月、3000円以上のヘルメットを購入した際に、2000円を補助する制度を開始。2022年度の500個分の予算はすぐに上限に達し、23年度は5000個分を計上した。都内では4月以降、少なくとも10程度の自治体が同様の取り組みを始める。
 都内では女性や高齢者の着用率が低いといい、警視庁は幼稚園児らを持つ保護者向け講習や、高齢者向けの交通安全教室を通じ、着用を呼び掛ける。校則で着用を義務付けられないか学校当局への働き掛けも検討しているといい、同庁幹部は「根気強く呼び掛けていく」と話している。

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