鮮やか逆転劇でスタート　森、宗が強烈な一撃―プロ野球・オリックス

　１点を追う九回２死。オリックスの敗色ムードを一掃したのは古巣西武と顔を合わせた森のバットだった。初球を捉えた打球はオリックスファンの待つ右中間席へ。「タイミングが合っただけ。いいスイングができた」。拳を突き上げ、ダイヤモンドを一周した。
　延長十回には宗が１５７キロを右翼席に突き刺した。「少し差されたが角度が良かった」。鮮やかな逆転劇で開幕戦を飾り、中嶋監督は「全員で粘ったいい勝ち方」と選手をたたえた。
　昨オフに主砲の吉田正が米大リーグに移籍。打線にぽっかりと穴があいたが、中嶋監督は「全員でやっていくしかない。苦しむ一年になるかもしれないが、そうやってチームはどんどん変わっていく」。オープン戦では指揮官の思い通りに若手がアピール。この日もスタメンに抜てきした野口や茶野が躍動した。
　投打がかみ合う最高の滑り出し。森は「いいスタートが切れたが、継続してやらないと」と気を引き締める。３連覇、２年連続の日本一を目指す新たな戦いが始まった。