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エース力投、接戦制す 山梨学院・林、投げるたびに成長―高校野球

2023年03月31日18時51分

広陵に完投勝利し、喜ぶ山梨学院の林(左)=31日、甲子園

広陵に完投勝利し、喜ぶ山梨学院の林(左)=31日、甲子園

 山梨学院待望の援護点が、九回に一挙5点入った。その裏、今大会での球数が既に550球を超えていた林は力を振り絞り、一球一球投げ込んだ。1失点完投。県勢で春夏通じて初の決勝進出を決め、「勝った瞬間、すごくうれしかった」。右手を強く握りしめ、捕手の佐仲と抱き合った。

決勝は報徳学園―山梨学院 大阪桐蔭、春連覇ならず

 強力な広陵打線を意識して最初は力が入ったというが、一回に1点を先制され「逆に冷静になれた」。相手打者が直球に振り遅れていることから、直球の割合をアップ。二回以降も毎回走者を背負いながら粘り強かった。
 三回1死一、三塁では、3番真鍋に対して内角へ2球続けて追い込み、4球目の高めのつり球で空振り三振に。佐仲と、苦手の内角球を有効に使おうと打ち合わせていた通りに攻め、左の強打者を3打数無安打に押さえ込んだ。
 昨秋の明治神宮大会では、英明(香川)との1回戦で六回にスタミナが切れて6失点。冬場は「1日150球投げ込んで、1日休んで投げ込んでというのを常にやっていた」。5試合目のこの日が「今までで、真っすぐで一番押せた」と言うタフさは、悔しさをバネにした成果だった。
 吉田監督は林の早めの交代を覚悟していた。検討する必要もなかった内容に「超えましたね、僕たちの想像を」。投げるたびにたくましくなるエースが、チームの躍進を支えている。

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