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民主主義結束へ残る課題 第2回サミット閉幕

2023年03月31日20時32分

30日、ワシントンで開かれた民主主義サミットで演説するブリンケン米国務長官(AFP時事)

30日、ワシントンで開かれた民主主義サミットで演説するブリンケン米国務長官(AFP時事)

 【ワシントン時事】約120カ国・地域が参加した第2回「」は30日、2日間の日程を終え閉幕した。バイデン米政権は民主主義勢力の結束・強化を図り、中国やロシアに対抗する構えだが、サミット参加国の中には民主制度を揺るがしかねない問題を抱える国もあり、結束には課題が残されている。

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 「民主主義は偶然に起きるものではない。われわれ一人ひとりと新たな世代による絶え間ない取り組みや修復が必要だ」。ブリンケン国務長官はサミットを締めくくる演説で、こう強調した。
 サミットを巡っては、2021年12月に開かれた1回目から懐疑的見方が根強い。招待国の基準が不透明な上、強権主義への傾斜を強める国も複数参加しているためだ。
 今回は、政権に有利な司法制度改革を進めるイスラエルのネタニヤフ首相や、野党への圧力を強めるインドのモディ首相らが招待されたことが批判を呼んだ。
 ネタニヤフ氏はサミット開幕直前の27日、改革関連法案の一時的な審議中断を発表。イスラエルのサミット招待取り消しも検討していたとされるバイデン政権に配慮したとみられる。
 中ロへの対抗では「グローバルサウス」と呼ばれる新興・途上国との関係強化も必要だ。だが、共催国ザンビアのヒチレマ大統領は開幕前、米メディアへの寄稿で「民主主義は食べられない。人権は精神を保つかもしれないが、身体はそうではない」と強調。債務問題を抱えるアフリカ諸国への迅速な支援を訴え、民主主義の発展には経済成長が不可欠との認識を示した。
 バイデン大統領は初日の会合で「民主主義を擁護し、強化することは簡単ではない。きつい仕事で、終わりがない」と指摘。その上で「共に立ち上がれば、互いを最大限高め合うことができる」と述べ、参加国が連携する重要性を訴えた。

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