楽天の田中将、縁ある北海道で好投 新球場で上々スタート―プロ野球
2023年03月30日22時49分
楽天の田中将が駒大苫小牧高時代を過ごした北海道での開幕戦。新球場の記念すべき初公式戦でもあり、気合は十分だった。「投げられて非常にうれしい。さあ、ここから始まるっていうところ。大事な試合」。国内で2012年以来2度目、米大リーグでも4度経験した大役を全うした。
立ち上がりから安定していた。スライダーがさえ、五回1死まで完全投球。清宮に初安打の二塁打を許し、次打者には死球を与えたが、後続を冷静に抑えた。六回は1死から長打と連続四球でピンチを招き、犠飛で1点を失い降板したものの役割を果たした。「五、六回はバタバタしたがよかった。いい緊張感で投球できた」
2月1日の春季キャンプ初日に石井監督から開幕投手を託され、この日に合わせて調整してきた。オープン戦は4試合を投げて防御率2点台。指揮官が「百戦錬磨である彼の経験値と状況判断で試合を構築してくれると思う」と期待した通りの好投だった。
21年にヤンキースから楽天に復帰。昨季までの2年間で計13勝にとどまり、「球団の方が期待していた部分には大きく届いていないと思うし、ファンの方々の期待も裏切っている」とふがいなさを感じていた。巻き返しを誓うシーズンで上々のスタートを切った。