圧力容器の土台、内側も損傷 1号機の内部調査―福島第1原発
2023年03月30日20時42分
東京電力福島第1原発1号機の内部調査で、東電は30日、原子炉圧力容器を支える土台部分について、内側の壁が広い範囲で損傷し、鉄筋が露出していると明らかにした。水中ロボットを使った調査で初めて判明した。
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これまでの調査で、土台部分は外側のコンクリートが一部溶け、中の鉄筋がむき出しになっていることが分かっていた。東電は土台の耐震性が保たれているかも分析を進める。
東電は水中ロボットを使った土台内側の調査を28日から実施。この結果、壁の損傷が確認されたほか、棒状の構造物が堆積物に刺さった状態で見つかった。がれきのような堆積物もあった。
東電福島第1廃炉推進カンパニーの小野明代表は記者会見で、「2号機などとはだいぶ様相が違う。しっかりと分析をして燃料デブリ(溶け落ちた核燃料)の取り出しに生かしたい」と話した。