吉田、WBCで評価上昇 千賀、藤浪は先発の柱に―米大リーグ
2023年03月30日11時42分
今季、日本プロ野球から大リーグに挑むのは3選手。いずれも開幕時点で28~30歳の働き盛りで、主力としての期待を受けて新天地での一歩を踏み出す。
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レッドソックスの吉田正尚外野手はワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で大会記録の13打点を挙げてベストナインに選ばれる活躍で、米国での評価が急上昇。5年9000万ドル(約117億円)の大型契約が決まった当初は懐疑的な見方をする米メディアもあったが、今は期待が膨らんでいる。
コーラ監督は「守備は基本に忠実。フィールド全体を使って打てるし、走れる。とてもいい選手。メジャーにも対応できる」と太鼓判。開幕戦は日本代表でも任された4番での起用が見込まれている。
オープン戦初登板で速球と落差の大きなフォークを披露し、関係者をうならせたのはメッツの千賀滉大投手。右手人さし指付け根を痛めて登板を取りやめるなど、順調にいかなかった面もあったが、「シーズンにベストを持っていくため」と焦らなかった。負傷後は投球を控えていたフォークも開幕直前には問題なく投げ込み、大リーグ使用球への不安も払拭(ふっしょく)した形だ。
積極的な大型補強で優勝を狙うメッツで、通算200勝以上の実績を誇るバーランダーとシャーザーに続く働きが望まれる。まずは4月2日(日本時間同3日)の初登板で好スタートを切りたいところだ。
アスレチックスの藤浪晋太郎投手はオープン戦5試合で3勝、防御率3.86の成績。制球を乱しながらも、持ち前の剛球で打者を圧倒する場面も目立ち、先発陣に食い込んだ。首脳陣は日本球界で慣れている中6日で起用を続ける考えがあり、期待がうかがえる。4月1日(日本時間同2日)に同い年の大谷翔平選手のいるエンゼルス戦でデビュー予定。「投げられる喜びを感じながら、思い切ってプレーできれば」と静かに闘志を燃やす。 (ニューヨーク時事)