英国王、異例のロシア非難 「独と共にウクライナ支える」
2023年03月30日07時21分
【ベルリン時事】ドイツを訪問している英国のチャールズ国王は29日夜(日本時間30日未明)、ベルリンのベルビュー宮殿で開かれた晩さん会に際してあいさつし、「私たちはウクライナと共に立ち、いわれのない侵略に対し自由と主権を守る」と述べ、ロシアの侵攻を強く非難した。英国王が公的な場で政治的発言を行うのは異例。即位後初の外遊で、英国内外に新たな王室のイメージを印象付ける狙いもありそうだ。
国王はドイツ語も織り交ぜながら「両国は互いの将来に大きな関心を寄せており、関係が一段と強まると確信している」と語った。30日にはウクライナからの避難民を受け入れる施設を訪問。英独両軍の合同部隊も視察し、ウクライナ支援に向け協調していく姿勢を示す。
ドイツのシュタインマイヤー大統領は国王のあいさつに先立ち、「英国の欧州連合(EU)離脱後の新しい章がきょう始まる」と表明。「ロシアの侵攻で両国のつながりがどれほど深いか実感している」と強調し、距離が生じていた英独関係の仕切り直しを訴えた。