日軽金HD、社長報酬カット 品質不正、80年代から
2023年03月29日21時22分
日本軽金属ホールディングス(HD)は29日、名古屋工場(愛知県稲沢市)のアルミニウム板製品の試験で2021年に発覚した不正行為を受けて設置した特別調査委員会の報告書を公表した。調査対象とした国内56事業所のうち36事業所で計214件の不正が判明、1980年代から行われていたケースもあった。経営責任を明確にするとして、岡本一郎社長ら経営幹部14人の月額報酬を減額する処分も発表した。
同社は「発見された不適切行為のすべてで安全性に影響がなかった」と説明している。岡本氏は記者会見し「多大なご迷惑をお掛けし、深くおわび申し上げる。再発防止の取り組みを先頭に立って実行したい」と述べた。自らの月額報酬は半年間、50%減額する。
報告書によると、顧客の指定と異なる仕様の製品を適合品として出荷したり、基準と異なる検査を実施したりしていた。データの書き換えや捏造(ねつぞう)もあった。