宗教団体の「虐待」規制を　元２世信者ら厚労省に要望

　信者の子として生まれた元２世信者らが２９日、東京都内で記者会見し、信仰を持つ親や宗教団体による虐待から救済するための早急な法整備を求め、厚生労働省などに要望書を提出したと発表した。元２世信者らは「宗教団体の虐待に自治体が介入できるようになってほしい」と訴えた。

小川さん「子の被害救済法制定を」　元２世信者らが意見表明

　要望書では、現行の児童虐待防止法について「カルト教団による組織的な虐待を前提としていない」と指摘。宗教団体への行政処分ができるよう自治体の権限を強化するほか、相談体制の充実などを求めた。
　世界平和統一家庭連合（旧統一教会）元２世信者の小川さゆりさん（仮名）は「市役所や警察などに助けを求めたが、宗教の話をした途端に後ろ向きな対応を受けた」と振り返り、「今も罪のない子どもたちが多く苦しんでいる。必ず解決してほしい」と話した。