愛知製鋼社長ら不起訴　元専務らを虚偽告訴容疑―名古屋地検

　営業秘密を漏らしたとして不正競争防止法違反罪に問われ、無罪が確定したトヨタ自動車グループの鋼材メーカー「愛知製鋼」（愛知県東海市）の元専務本蔵義信さん（７２）ら２人から、虚偽告訴容疑で告訴された同社社長ら３人について、名古屋地検特捜部は２９日、嫌疑なしで不起訴とした。本蔵さん側は検察審査会に審査を申し立てる方針。

愛知製鋼に１２０億円賠償請求　無罪確定の元専務ら―名古屋地裁

　本蔵さんら２人は磁気センサー関連技術の情報を他社に漏らしたとして起訴されたが、昨年３月の名古屋地裁判決で無罪を言い渡され、確定した。２人は同５月、社長らが虚偽の告訴をしたとして、地検に告訴状を提出していた。
　愛知製鋼は「関係当局にも相談の上で告訴したもので、正当な対応だった。検察の判断は極めて妥当と受け止めている」とコメントした。