企業にロンドン進出呼び掛け　「世界の消費者にアピールできる」―英振興組織トップ

　ロンドンのビジネス・観光振興を担う非営利組織ロンドン・アンド・パートナーズ（Ｌ＆Ｐ）のローラ・シトロン最高経営責任者（ＣＥＯ）は、２９日までに東京都内で時事通信のインタビューに応じ、国際的に人気の観光都市であるロンドンに出店することで、「世界の消費者にアピールできる」と企業に進出を呼び掛けた。
　Ｌ＆Ｐは２０１１年に設立され、過去１０年間で１００社以上の日本企業のロンドン進出を支援してきたという。シトロン氏は現在、雑貨チェーンやアミューズメント施設などの出店を後押ししていると明かし、実現すればロンドンで「本物の東京体験」ができるようになると期待感を示した。
　シトロン氏はロンドンに最初の旗艦店を出すことが日本企業だけでなく、米国や欧州、他のアジアの企業にとっても、国際的なブランドになるための「玄関口」となっていると語る。「国際的な進出にはリスクがあるが、企業の成長にとっては必要なステップ。適切なアドバイザーや専門家、率直なアドバイスなどの支援でリスクを減らせる」として、無料で企業の相談に応じているほか、企業に進出を積極的に働き掛けているという。
　また、環境技術やサイバーセキュリティーなどの分野で日英の提携機会が多くあるとみて、英国の企業と共に年内に再び東京を訪れたいと話した。