60歳未満、追加接種推奨せず 高齢者らには引き続き有益―新型コロナワクチン・WHO
2023年03月29日15時09分
【ジュネーブAFP時事】世界保健機関(WHO)は28日、新型コロナウイルスのワクチン接種について、60歳未満の健康な成人にはこれ以上の追加接種を推奨しない立場を明らかにした。接種しても問題はないが、効果は薄いと考えられるという。
進む正常化、終息は見えず 新型コロナ「パンデミック」3年―感染7.6億人、死者686万人
WHOの「予防接種に関する戦略諮問委員会(SAGE)」が28日、新指針を公表した。SAGEは、リスクの程度を「高」「中」「低」に3分類。「高」に該当する人は高齢者や、若くても糖尿病などの基礎疾患がある成人、免疫不全の人、妊婦、第一線の医療従事者で、これらの人々には引き続き追加接種を推奨している。
「中」は60歳未満の健康な成人のほか、基礎疾患があっても子供や若者の場合で、通常の2回の接種を済ませた後の1回の追加接種は推奨する。2回以上の追加接種に関しては「安全に問題はなく、深刻な症状や死の危険に対しては効果はある」とも指摘している。しかし「得られる効果は実際にはかなり少ない」と強調。「『中』の集団については、もはや追加接種を勧めることはない」と結論付けた。
「低」に当たるのは生後6カ月から17歳までの赤ん坊や未成年だ。