PHS、機器向けも終了 28年の歴史に幕
2023年03月30日07時07分
ソフトバンクは、自動販売機やコインパーキングなどの機器の通信に使われているPHSの非音声サービスを3月末で終了する。PHSは現在、同社以外にサービスを提供する会社がなく、28年の歴史に幕を下ろす。
PHSは1995年に商用サービスを開始。携帯電話よりも低料金な通話サービスとして、97年には約700万件の契約数があった。ただ、その後は料金が下がった携帯に押されて減少し、各社が順次サービスを終了。ソフトバンクも2021年1月末に個人向けサービスを終え機器向けだけが残っていたが、契約数は22年末時点で12万件まで減っていた。
一方、PHSは医療機器への影響が小さいため、病院で内線として使われることが多い。こうした病院などが独自に使うものは4月以降も利用される。
一般向けのPHSで使っていた周波数は、総務省が新たな用途を検討している。需要が伸びているワイヤレスマイクや子ども・ペットの見守りモニター、病院内の通信システムなどに割り当てられる見通しだ。