フジテック、会長解職を決議 内山氏は「物言う株主」提訴へ
2023年03月28日20時15分
エレベーター大手のフジテックは28日、創業家出身の内山高一会長の解職を取締役会で決議した発表した。取締役会は、「物言う株主」として知られる香港の投資ファンド、オアシス・マネジメントが推薦した新任の取締役が9人中4人を占めている。内山氏側は「経営権の乗っ取り」と反発、オアシスに名誉を毀損(きそん)されたとして提訴する方針を明らかにした。
オアシスはフジテック株を約17%保有。昨年6月の定時株主総会では、創業家と同社の不審な取引を理由に、内山社長(当時)の再任に反対、内山氏は会長に就任していた。今年2月の臨時株主総会では、取締役会の刷新を要求し、オアシス推薦の社外取締役候補のうち4人の選任が可決された。3月24日にはオアシスが提案して選任された取締役が取締役会議長に就任していた。
内山氏は28日、東京都内で記者会見し、「オアシスは執拗(しつよう)に私の身辺を調べ上げ、事実に反する主張をして私と私の家族の名誉を毀損した」と主張。「あらゆる手段を講じてオアシスによる不当な支配からフジテックを解放する」と述べた。