流れ戻したエース盛田　タイブレークで気迫の投球―高校野球・報徳学園

　報徳学園は打力を発揮しながら波に乗れていなかった。二回は５連打と打線がつながったが、本塁で２度走者が刺されて１点止まり。七回に３点のリードを追い付かれると、九回はサヨナラの好機を逃した。
　タイブレークが始まる延長十回に入り、エース盛田が流れを引き戻した。「悪い流れの中で自分が抑えられれば、ピンチがチャンスになる。（タイブレークは）走者が出ているだけで普段とあまり変わらない」と強気に内角を突いた。
　犠打で１死二、三塁となり、まずは２番大島を二飛に抑える。続く真辺も膝元への直球で見逃し三振に仕留めて無失点でしのぎ、雄たけびを上げた。
　その裏にチームはサヨナラ勝ち。盛田は「しっかり投げ切れた。名門の東邦に勝てたのは次の試合にもいい流れを持っていける」と胸を張る。
　初戦の２回戦でも８回２失点と好投した１８７センチの長身右腕。この日は九回からの登板で１９球を投げた。２９日は連戦となる準々決勝。「球数も少なく、疲労はそんなにきていない。（試合の）頭からいける準備はできている」と大黒柱としての自覚を見せた。