芸術院賞に小川洋子氏ら 3氏には恩賜賞も
2023年03月28日17時09分
日本芸術院(高階秀爾院長)は28日、芸術分野で顕著な業績があった人に贈る2022年度の日本芸術院賞に小説家の小川洋子氏(60)ら9人を選んだと発表した。工芸家の大樋年雄氏(64)と詩人・文芸批評家の北川透氏(87)、能楽シテ方金剛流宗家の金剛永謹氏(71)には恩賜賞も贈る。
授賞式は6月下旬に東京都台東区の日本芸術院会館で行う。受賞者と業績は次の通り。(敬称略)
【恩賜賞・日本芸術院賞】
大樋 年雄(おおひ・としお、本名・奈良年夫=なら・としお)工芸家。64歳。石川県出身。日展出品作「モニュメント・クリフ」。
北川 透(きたがわ・とおる、本名・磯貝満=いそがい・みつる)詩人・文芸批評家。87歳。愛知県出身。「現代詩論集成」1~5巻。
金剛 永謹(こんごう・ひさのり)能楽シテ方金剛流宗家。71歳。京都府出身。能楽の普及・興隆に寄与した業績。
【日本芸術院賞】
小灘 一紀(こなだ・いっき、本名・小灘一紀=かずのり)洋画家。79歳。鳥取県出身。日展出品作「伊邪那岐命の悲しみ」。
※山 賀行(くわやま・がこう、本名・※山賀行=よしゆき)彫刻家。75歳。愛知県出身。日展出品作「過ぎし日」。(※卉の下に木)
永守 蒼穹(ながもり・そうきゅう、本名・永守雄治=ゆうじ)書家。72歳。熊本県出身。日展出品作「松尾芭蕉の句」。
小川 洋子(おがわ・ようこ)小説家。60歳。岡山県出身。精力的にユニークな小説世界を生み出し、発展させてきた文学的業績。
藤井 貞和(ふじい・さだかず)詩人・国文学者。80歳。東京都出身。「よく聞きなさい、すぐにここを出るのです。」をはじめとする長年にわたる優れた文学的業績。
藤井 泰和(ふじい・ひろかず)地歌筝曲演奏家、銀明会会長(家元)。63歳。大阪府出身。生田流筝曲・地歌の演奏、普及活動。