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転落事故「換気時も注意」 補助錠やストッパー有効―専門家ら

2023年03月28日15時03分

双子の兄弟が転落した現場付近=24日、名古屋市中区

双子の兄弟が転落した現場付近=24日、名古屋市中区

 名古屋市で24日、マンション7階の一室から転落したとみられる2歳の双子の兄弟が死亡した。同様の事故は後を絶たず、専門家は「気温が上がって窓を開ける機会が増える3月後半ごろから事故も多くなる」として、一層の注意を呼び掛けている。

死亡男児は2歳の双子 7階窓から転落か―愛知県警

 兄弟は24日午後、マンションに隣接する駐車場で倒れているのが見つかった。窓のそばに置かれた棚によじ登り、自ら鍵を開けて転落した可能性が高いとみられている。
 昨年には青森、千葉両県や大阪府で2~4歳の男児が窓やベランダから転落死する事故が発生。子どもが室内にあった椅子をベランダに持ち出したとみられるケースもあった。
 厚生労働省の人口動態調査によると、2015~21年に建物から転落死した9歳以下の子どもは42人に上る。消費者庁が同調査を基に16~20年の21人を分析したところ、5~6月と7~8月が7人で最も多かった。
 子どもの事故防止に取り組むNPO法人「Save Kids Japan」の大野美喜子理事は換気などで窓を開ける場合も、「全開のままその場を離れない、一定の幅しか開かないようストッパーを活用するなどの対策をしてほしい」と訴える。
 大野さんは「子どもの身体能力は大人が思うよりも高く、手が届く場所に腕の力だけでよじ登れる子もいる」と指摘。日頃から動きを見て、さまざまな危険性を想定する必要があるという。
 消費者庁は転落防止策として、子どもの手の届かない位置に補助錠を付けることや、窓やベランダ付近に足場となるようなものは置かないことなどを挙げている。

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