時価総額、26年度に倍増 国内外でM&A―菊田第一生命HD次期社長インタビュー
2023年03月28日07時07分
第一生命ホールディングスの社長に4月1日付で就任する菊田徹也専務は時事通信のインタビューに応じた。菊田氏は、2026年度末までの次期中期経営計画で同社の時価総額を6兆円に倍増させる目標を表明。目標達成に向け、国内外で企業の合併・買収(M&A)も検討する考えを示した。
現在の時価総額は約2.4兆円。菊田氏は、当面は一株当たりの利益を向上させて市場の評価を高めるため「大きな自社株買いを重要視しないといけない」と指摘した。その上で、「M&Aも積極的に検討したい」と述べ、「デジタル事業など新しい領域に興味を持って(買収先を)探っていきたい」と抱負を語った。
菊田氏はまた、次期中計の終了後も「より大型のM&Aに取り組む」と述べ、成長戦略を加速させる考えを強調。30年度には時価総額を10兆円にまで拡大させる意向も明らかにした。
生命保険事業を巡っては、「20~30代の顧客にアクセスする力が落ちている」と現状を分析。若年世代の関心が高まっているとされる資産形成分野やペット保険など「幅広いサービスを通して、しっかりと接点を持ちたい」と話し、若年層への働き掛けを強化して契約件数を増加させる考えを示した。