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大統領の対日メッセージに賛否 閣議で異例の23分、支持率微減―韓国

2023年03月28日07時05分

韓国の尹錫悦大統領=16日、東京都内

韓国の尹錫悦大統領=16日、東京都内

 【ソウル時事】韓国の尹錫悦大統領が先週の閣議で対日関係に関し、約23分という異例の長さのメッセージを発したことが議論を呼んでいる。関係改善に向けた強い意思表明と評価する声が上がる半面、会談の成果を一方的に発信したと批判する見方もあり賛否が割れている。

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 世論調査機関「リアルメーター」が27日に発表した世論調査結果によると、尹氏の支持率は36%と前週から0.8ポイントの微減。同調査では3週連続で支持率の下落が続いており、対日外交が影響した可能性もある。不支持率は同0.8ポイント増の61.2%だった。
 尹氏は21日の閣議で「日本は既に数十回にわたり歴史問題について反省と謝罪を表明している」と発言。国内では、先の日韓首脳会談で首相からの「謝罪がなかった」との批判が根強く、これを意識した形だ。発言は生中継され国民に向けたメッセージと受け止められている。
 革新系最大野党「共に民主党」の李在明代表は25日の集会で「過去にとらわれてはいけないが、過去を糾明し、過ちを指摘してこそ未来に進むことができる」と批判。同党は27日、対日外交に関し、国会で真相究明を図る「国政調査」の実施を求める要求書を今週にも提出するとし、政府への攻勢を強めた。
 革新系各紙の社説も「会談の成果を一方的に強調した」(ハンギョレ)、「どこの国の指導者なのか」(京郷新聞)などと非難。他方、保守系紙「中央日報」は社説で「敏感な対日外交問題に対し、大統領が国民の理解を求めようとする姿勢は望ましい」と評価した上で、元徴用工問題の解決策を発表して半月たってから説明の機会を設けたことを「惜しい点」に挙げている。

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