高3いじめ自殺で和解 最後の4人目、訴訟終結―熊本地裁
2023年03月27日14時28分
熊本県立高3年の深草知華さん=当時(17)=が2018年5月に自殺したのはいじめが原因として、両親が当時の同級生4人に慰謝料など計1100万円の支払いを求めた訴訟は27日、1人との和解が熊本地裁(中辻雄一朗裁判長)で成立した。これで4人全員と和解し、訴訟は終結した。
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両親らが和解後、会見を開き明らかにした。和解条項には、いじめが自殺に影響したことを認め、両親に謝罪して和解金50万円を支払い、知華さんが亡くなった日から10年後と15年後の5月に文書を送付することなどが記された。他3人との和解は昨年6、10、11月にそれぞれ成立している。
訴状によると、同級生らは18年5月17日、「死ねばいい」「視界から消えてほしい」などと知華さんに聞こえるよう発言。知華さんは高校を早退後に自宅で自殺を図り、翌18日未明に死亡した。
父の智彦さん(47)は「和解という言葉は許すという印象があるが、そういうことではない」と話した。母の志乃さん(49)は「自分のしたことを認めて向き合うのは怖いと思うが、生きていく中で向き合ってほしい」と涙を流した。