気持ち折れず逆転　山内、両親に恩返し―アクサ女子ゴルフ

　２６歳の山内が、地元で快挙を達成した。アマチュアと外国人選手を除き、史上４人目となる主催者推薦出場での優勝。「チャンスを生かせて本当によかった」と喜びに浸った。
　ツアー初めての最終日最終組。２位スタートの序盤は緊張もあってショットが乱れ、２、３番で連続ボギーをたたいた。しかし、「バーディーを取れるホールはまだまだある」。気持ちは折れていなかった。
　流れを変えたのは６番。ラフからの３打目をねじ込み、一つ目のバーディー。後半１４番でもチップインバーディーで、１６番を終えて単独首位に立った。
　１７番の１打目はバンカーへ。そこから「１００点」と自賛したリカバリーで、パーセーブ。１８番でパーパットを沈めると、プレー中の笑顔から一転して顔を覆った。
　２０歳でプロとなって以降は目立った成績を残せず、過去最高の成績は５位。今季は下部ツアーへの出場も危うい立場だった。
　支えになったのはゴルフを一から教えてくれた父克則さんらの存在。今大会は実家に寝泊まりし、一緒に会場入りした。「父も母も一番近くで応援してくれていたので、優勝の景色を見せたかった。少しは恩返しできた」。涙を流しながら、感謝を口にした。