ロシア勢の除外継続 ドーピング問題は資格停止解除―世界陸連
2023年03月24日09時11分
世界陸連は23日、組織的なドーピング問題で2015年からロシア陸連に科していた資格停止処分を解除すると発表した。同日までの理事会で決定した。一方、ウクライナ侵攻により、ロシアと同盟国ベラルーシの選手や役員らを主催大会から除外する措置の継続も確認した。
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ロシアとベラルーシの選手は今夏の世界選手権(ブダペスト)に出場できない見通し。欧州陸連も戦争終結まで主催大会からの除外を続ける方針で、24年パリ五輪出場を目指す両国選手には厳しい情勢が続く。
ドーピング問題を巡っては、資格回復に向けた改革計画で定められた条件を満たしていると、作業部会が報告した。ロシア陸連は今後3年間、改革の継続に向けた35の「特別条件」の順守が求められ、世界陸連の独立機関「インテグリティー・ユニット」が監視。ロシア陸連に所属する選手に、個人資格を与えるかどうかを審査する手続きも終了する。
また、出生時の性と自認する性が異なるトランスジェンダーの選手が男性として思春期を過ごした場合、今月31日から女子種目への出場を禁止することも決めた。男性ホルモンのテストステロン値が高い女子選手に関する規定も改定。基準値を下げるほか、従来の400メートルから1マイルだけでなく全種目への適用を始める。(時事)