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客室乗務員の7割、盗撮被害 法整備の必要性訴え―航空労組

2023年03月24日14時47分

航空機内(資料)

航空機内(資料)

 各航空会社の労働組合などで構成される「航空連合」は24日までに、客室乗務員の約7割が盗撮や無断撮影の被害に遭った可能性があるとする調査結果を公表した。航空連合の担当者は「多くの客室乗務員が被害を訴えており、盗撮や無断撮影を規制する法整備が必要だ」と訴えている。

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 調査は昨年11~12月、連合に加盟する6労組の客室乗務員を対象にウェブアンケート形式で実施し、1573人から回答を得た。盗撮に関する調査は2019年に初めて実施され、今回が2回目。
 「自身が乗務する便で盗撮・無断撮影に遭ったことはあるか」との質問に対し、「ある」と回答したのは38%、「断定できないが、あると思う」は33%で、計71%が勤務中に盗撮された可能性があると回答した。前回調査の計62%から上昇しており、「座席に座っていて、シートの隙間から撮影された」といった回答があった。
 ただ、盗撮や無断撮影の被害に対応できた人は少数にとどまっている。被害が「ある」と回答した人のうち、画像の削除を依頼したのは22%、口頭で注意したのは18%で、特に対処できなかったケースが57%に上った。
 今回の調査は、性的な部位の盗撮を刑法で取り締まる「撮影罪」の成立に向け、機運を高めるために実施された。現行法では、盗撮には各都道府県の迷惑防止条例が適用されるが、高速で移動する航空機内は犯行が起きた地域を特定できず、同条例が適用しにくいという。12年には機内で客室乗務員のスカート内を盗撮したとして男が逮捕されたが、犯行地域を特定できず不起訴となった。
 航空連合は、航空機の安全な運航を妨げるとして、国土交通省令が定める「安全阻害行為」に「客室乗務員の無断撮影」を明記するよう求めている。

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