イタリアとスペイン、エムバペにロナウド EURO予選注目ポイント

2023年03月23日16時45分

【パリAFP=時事】アルゼンチンがフランスを下して劇的な優勝を飾ったサッカーW杯カタール大会から3か月、今週から2024年の欧州選手権予選が幕を開ける。(写真はサッカー欧州選手権決勝、イタリア対イングランド。優勝を喜ぶイタリアの選手ら) 
 本大会の開催国ドイツは予選を免除され、その他の強豪国が23日からの戦いに挑む中、ここではAFPの注目ポイントを紹介する。
 ■前回王者イタリア
 カタールW杯出場を逃したイタリアは、イングランドとの注目の再戦で連覇への戦いを始める。前回の欧州選手権決勝では敵地ウェンブリー・スタジアムでイングランドをPK戦の末に破り、王者に輝いた。
 W杯予選で敗退したものの、ロベルト・マンチーニ監督が引き続き指揮を執るチームには新しい顔ぶれも見られ、その中で昨年ティグレでアルゼンチン1部リーグの得点王に輝いた同国出身の23歳、マテオ・レテギが注目を集めている。
 各組上位2か国が予選突破となる中、イタリアはイングランドとともにグループCから勝ち上がるとみられているが、26日にイングランドとの対戦を控えるウクライナが台風の目になる可能性もある。
 ■新主将エムバペ率いるフランス
 長年キャプテンを務めていたウーゴ・ロリスがW杯後に代表引退し、新主将を必要としていたフランス代表のディディエ・デシャン監督は、キリアン・エムバペが24歳にしてその役割を果たす準備が整っていると判断し、腕章を託した。
 W杯決勝でハットトリックを達成したエムバペについて指揮官は、「特別な責任を負うためのすべての条件を満たしている」と述べた。
 DFラファエル・バランも代表引退したフランスでは、24日のオランダとの初戦、続く敵地でのアイルランド戦を前に、新たな顔ぶれが並んでいる。
 イタリア・セリエAのACミランでプレーするGKマイク・メニャンが守護神になるとみられる中、MFケフラン・テュラムが初招集を受けた。リリアン・テュラムを父に持つケフランとともに、兄のマルクス・テュラムも代表入りしている。
 ■新時代のスペイン
 スペインはカタールW杯での惨敗を受けてルイス・エンリケ監督を解任すると、後任にルイス・デ・ラ・フエンテ氏を指名した。61歳のデ・ラ・フエンテ氏は2013年からユース年代の代表指揮官を歴任し、近年はU-21代表の監督を務めていた。
 新指揮官はGKケパ・アリサバラガを呼び戻すなど大幅な改革を断行。セルヒオ・ブスケッツが代表引退し、ジョルディ・アルバも招集外となったため、2012年の欧州選手権を制覇したメンバーはいなくなった。
 グループAのスペインは予選初戦でアーリング・ブラウト・ハーランドを負傷で欠くノルウェーと対戦し、2戦目は敵地でスコットランドと相まみえる。
 ■ポルトガルがロナウド招集
 カタールW杯後にサウジアラビアへ移籍したことで、クリスティアーノ・ロナウドの代表キャリアは終わりを告げたと考えた人々にとって、38歳の同選手がロベルト・マルティネス新監督の初陣に招集されたことは驚きをもって迎えられた。
 マルティネス新監督はロナウドの招集について、「私は年齢を見ていない」と述べている。
 ロナウドはすでに代表戦通算118ゴールで男子の世界記録を保持しており、欧州男子選手最多出場記録の196キャップは、クウェート代表のバデル・アルムタワと並んで歴代最多タイの出場記録となっている。
 ロナウドは、リヒテンシュタイン戦とルクセンブルク戦で出場記録を更新するとともに、さらにゴール数を伸ばすことが期待されている。
 2016年大会の王者ポルトガルはグループJに入り、アイスランドやスロバキア、ボスニア・ヘルツェゴビナと対戦する。
 ■ベンチにも新しい顔ぶれ
 新指揮官を迎えて予選に臨むチームは、スペインやポルトガルだけではない。
 オランダはW杯後に退任したルイス・ファン・ハール前監督の後任に、ロナルド・クーマン氏が復帰。
 ポルトガルを8年率いたフェルナンド・サントス氏はポーランドの指揮を執り、マルティネス氏が去ったベルギーではドメニコ・テデスコ氏が新監督になった。
 また、2016年大会で北アイルランドを16強に導いたマイケル・オニール監督が、同チームで2度目の指揮を執ることになった。【翻訳編集AFPBBNews】




〔AFP=時事〕

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