東部要衝で「ロシア弱体化」 ウクライナ軍司令官「好機」主張
2023年03月23日20時11分
【ロンドン時事】ウクライナのシルスキー陸軍司令官は23日、東部ドネツク州の激戦地バフムト周辺でロシア側は「力を失い、弱体化している」と訴えた。通信アプリ「テレグラム」への投稿で「われわれは間もなくこの好機を捉える」と主張、近く反転攻勢に乗り出す構えを示して戦意を鼓舞している。
ウクライナのゼレンスキー大統領は22日、要衝バフムト付近の前線地帯を視察。前線の部隊を「最も困難」な状況下で国家防衛に尽くしていると激励した。バフムトでは数カ月にわたってロシアの部隊と激しい攻防が展開されている。大統領訪問中もバフムトはロシアの砲撃にさらされ、家屋が破壊され住民が負傷した。
ウクライナのメディアなどによると、岸田文雄首相が21日に訪れたばかりのキーウ(キエフ)一帯でも攻撃は続いている。キーウ南方の地域には22日夜、ドローンによるロシアの攻撃があり、集合住宅など建物が幾つも破壊された。23日朝までに9人の死亡が確認された。南部ザポロジエでも22日、集合住宅に攻撃が加えられ、少なくとも1人が死亡した。