「越谷隕石」と命名 120年前に落下―国立科博など
2023年03月23日17時56分
国立科学博物館などは23日、約120年前に現在の埼玉県越谷市に空から落ちてきたとされる石が、鑑定の結果、隕石(いんせき)であることが確認されたと発表した。「越谷隕石」と命名され、国際隕石学会に登録された。国内で確認された隕石としては、54番目だという。
越谷隕石は1902(明治35)年3月8日の明け方、大きな音とともに現在の越谷市内の田畑に落下。深さ1メートルほどの大きな穴が開き、底から重さ約4キロの石が見つかったことなどが当時の新聞に記録されていた。長年、個人が保管してきたが、2021年に地元の郷土研究会が科博に鑑定を依頼した。
その結果、地上の岩石では見られない放射性核種があることなどから、隕石と確認。含まれる鉄の割合や鉱物的特徴から「L4普通コンドライト」に分類される隕石で、主に岩石でできたS型小惑星が起源と推定された。