機動隊派遣で賠償請求確定　愛知県知事の上告退ける―最高裁

　沖縄県の米軍ヘリコプター着陸帯（ヘリパッド）建設工事の警備に愛知県警が機動隊を派遣したのは違法だとして、愛知県の住民らが県知事に対し、当時の県警本部長に派遣費用を賠償させるよう求めた訴訟で、最高裁第２小法廷（尾島明裁判長）は２２日付で、県知事の上告を退ける決定をした。派遣手続きを違法と認め、約１１０万円の賠償請求を命じた二審名古屋高裁判決が確定した。

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　二審判決によると、当時の愛知県警本部長は２０１６年７～９月に計３回、事前に県公安委員会に諮らず、専決処分で機動隊派遣を決定した。一審名古屋地裁は住民側の訴えを退けたが、高裁は、異例または重要なケースでは県公安委の事前承認が必要とする規定に照らし、専決処分を違法と判断していた。