ウクライナ復興に54兆円必要 GDPの2.6倍―世銀など推計
2023年03月23日10時25分
【ワシントン時事】世界銀行や欧州委員会、国連は22日、ロシアに侵攻されたウクライナの復興・復旧に4110億ドル(約54兆円)が必要になるとの推計を発表した。同国の国内総生産(GDP)の2.6倍に相当する。軍事衝突の長期化で資金需要が高まる中、日本は先進7カ国(G7)議長国として指導力を発揮したい考えだ。
ウクライナ復興資金の推計は、世銀などが昨年9月に公表した3490億ドルに比べて約1.2倍に膨らんだ。同国のシュミハリ首相は声明で「エネルギー、住宅、重要インフラ、経済、地雷除去」を最優先事項に挙げて、国際社会による追加支援に理解を求めた。
推計によると、ウクライナのインフラや建物が受けた直接的な被害額は、昨年2月の侵攻開始から1年間で1350億ドル以上に達した。710万人の国民が貧困に追い込まれ、同国の経済発展を15年間遅らせる結果をもたらしたという。