米国生まれの侍、ひたむきに 「1番中堅」通したヌートバー―WBC
2023年03月22日17時09分
米国生まれの日系人選手として、侍ジャパン入りしたヌートバー。「日本代表になりたいと言ったのは9歳の時。優勝メンバーにもなれて、最高の気分」。大会を通して「1番中堅」で先発。リードオフマンの役割を果たし、チームに掛け替えのない存在となった。
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本人が「自分は感情を表に出すタイプ」と話す通り、気迫のこもったプレーが持ち味。この日は同点の二回1死満塁での一ゴロで勝ち越し点を挙げ、守備でも貢献した。
代表合流前には「もちろん楽しみだけど、知らない環境に飛び込む緊張感も少しある」とも話したが、素直で明るいキャラクターですぐに打ち解けた。ミドルネームの「タツジ」にちなんだ日本での愛称は「たっちゃん」。所属するカージナルスで行われている「ペッパー・グラインダー(こしょうひき)」のパフォーマンスを浸透させて一体感を高め、ファンの心もつかんだ。
母久美子さんが生まれた日本の代表としてプレーすることに、特別な思いを口にしてきた。「日本代表のユニホームを着ることは、全てを犠牲にして自分を支えてくれた母への敬意を示すこと。金メダルは母に贈りたい」。最後までひたむきに「侍」らしくプレーした。(マイアミ時事)