主力戦車「今秋までに」　ウクライナに引き渡し―米

　【ワシントン時事】米国防総省のライダー報道官は２１日の記者会見で、ウクライナに供与する米主力戦車「エイブラムス」について、今秋までに引き渡すと表明した。ロシアのウクライナ侵攻が続く中、供与の前倒しを進める。

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　米政府は１月、エイブラムス３１両をウクライナに供与すると発表したが、引き渡しの時期を明示していなかった。ライダー氏は「当初は１年以上かかると予測していた」ものの、「納入に要する時間を大幅に短縮することにした」と述べた。
　また、供与するエイブラムスを当初予定していた改良型のＭ１Ａ２型ではなく、旧式のＭ１Ａ１型とすることも公表。引き渡す戦車に「Ｍ１Ａ２型に極めて近い能力を持たせる」と説明した。
　エイブラムスは、既に欧州諸国による供与が始まったドイツ製主力戦車「レオパルト２」と並ぶ世界最強水準の戦車で、ウクライナにとって戦局打開の切り札となる可能性がある。一方、比較的入手しづらいジェット燃料を使っており、燃料補給などの運用が難しいとされる。