「Ｍ資金」詐欺、男に懲役８年　コロワイド会長から３１億円―横浜地裁

　巨額の秘密資金をうたった架空の「Ｍ資金」を巡り、大手外食チェーン「コロワイド」（横浜市）の蔵人金男会長（７５）から約３１億円を詐取したとして、詐欺罪に問われた無職武藤薫被告（６８）＝東京都港区＝の判決が２２日、横浜地裁であった。小泉満理子裁判長は懲役８年（求刑懲役１２年）を言い渡した。

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　小泉裁判長は「被告の供述は荒唐無稽で信用できない」と非難。「何度も金をだまし取る悪質なもの。少なくとも１億１２００万円の多額の利益を得ており、反省の態度を示していないことから長期の刑はやむを得ない」と述べた。
　判決によると、武藤被告は太平洋戦争の戦勝国が管理している２８００億円の資金を提供するとして、他人と共謀の上、申請費用や現金を保管する倉庫代などの名目で、２０１７年９月～１８年９月、蔵人会長から５回にわたり計約３１億円をだまし取ったとされる。
　これまでの公判で、弁護側は無罪を主張していた。