岸田首相、米大統領の経路踏襲 列車10時間でキーウ入りか
2023年03月22日07時06分
【ワシントン時事】岸田文雄首相はウクライナの首都キーウ(キエフ)訪問で、2月にバイデン米大統領がキーウを電撃訪問した時と同じ経路を採用したもようだ。安全上の理由からウクライナでは航空機を使わず、ポーランドから夜行列車で約10時間かけてキーウに入ったとみられる。
バイデン氏はロシアのウクライナ侵攻1年の節目を控えた2月20日、事前予告なくキーウを訪問した。その際、大統領専用機でポーランド南東部のジェシュフ・ヤションカ空港に着陸後、車に乗り換え、ウクライナ国境に近い南東部プシェミシルの駅を経由した。ポーランド時間の2月19日午後9時半ごろに出発し、キーウ中心部の駅に着いたのは現地時間の同20日午前8時ごろだった。
昨年6月にフランスのマクロン大統領、ドイツのショルツ首相、イタリアのドラギ首相(当時)の3首脳が同時にキーウを訪問した際もプシェミシルからの夜行列車で移動した。ウクライナのゼレンスキー大統領が昨年12月に電撃訪米した時は、このルートを逆行した。
プシェミシルは侵攻開始以来、ウクライナ支援の物流拠点となっている。ロシアのミサイル攻撃などの標的となるのを避けるといった理由で、プシェミシル発の夜行列車でキーウ入りするのが主要国首脳の定番となっている。