吉田、値千金の3ラン 世界一への決意を胸に―WBC
2023年03月21日15時30分
慣れ親しんだオリックス時代の応援歌が響いた準決勝で、4番に座った吉田が値千金の一発を放った。一時同点とする3ラン。「ちょっと重苦しい雰囲気があったけど、自分を信じて、強い気持ちで打席に臨んだ」。九回の劇的なサヨナラ勝ちにつながった一打を喜んだ。
3点を追う七回、2死一、二塁。吉田は内角低めの変化球を右腕で振り抜いた。「厳しいコースだったが、なんとかボールの下にバットが入った」。打球は右翼ポール付近へ一直線。ベンチから飛び出したチームメートに祝福され、笑顔がはじけた。
日本で首位打者に2度輝いたヒットメーカー。メジャー挑戦1年目の開幕前ながらWBC参加を決めた。「世界一になりたい。その一員になれたらいい」。短い言葉に並々ならぬ決意がにじむ。
準決勝の一発で今大会通算13打点となり、前回大会でバレンティン(オランダ)がマークした12打点の大会記録を更新した。メジャー選手がそろう米国との決勝を前に、「日本の野球の素晴らしさを証明できる大会。米国に勝つことは、世界一を証明するチャンス」。強い気持ちで最後の一戦に臨む。 (マイアミ時事)