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世界一願う北海道栗山町 侍指揮官、心のよりどころ―WBC

2023年03月20日19時39分

北海道栗山町にある「栗の樹ファーム」内の野球場=2014年6月、北海道栗山町(同町提供)

北海道栗山町にある「栗の樹ファーム」内の野球場=2014年6月、北海道栗山町(同町提供)

  • 北海道栗山町にある栗の樹ファーム=2014年6月、北海道栗山町(同町提供)
  • ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の「出陣式」に出席する野球日本代表「侍ジャパン」の栗山英樹監督(左から3人目)=1月、北海道栗山町(同町提供)

 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で戦う野球日本代表「侍ジャパン」の世界一を、強く願う町が北海道にある。札幌市近郊にあり、人口は約1万1000人の栗山町。栗山英樹監督(61)は、自然豊かなこの地に自宅を構えている。

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 2012年から指揮を執った日本ハムが、まだ北海道に移転もしていない1999年に「栗山つながり」は始まった。青年会議所が30周年記念行事で講演を依頼したのがきっかけだった。当時から親交が深い町民の塩見望さん(54)は「まさか代表の監督になるなんて」と感慨深そうに話す。
 何度か訪れるうちに監督は、自身の名前があふれる町を気に入った。02年には私財を投じ、町民の手も借りて造った天然芝の球場「栗の樹ファーム」をオープン。場内のログハウスには自身が収集した野球グッズが所狭しと並べられている。
 指揮官にとって町は心のよりどころ。自ら行う芝生の手入れなどは、監督業の重圧を癒やしてくれる。塩見さんは「帰ってきたらスイッチが切り替わるんだと思う」。町内では上下ジャージーに長靴を履いた姿で、ふらっとコンビニなどにも立ち寄る。「栗山町では普通のこと」(塩見さん)だ。
 町にとって監督は「大事な宝」。塩見さんは「ここ数十年で町は変わった。すごく名を売ったよ。栗山監督が住んでいる栗山町だからね」と誇らしげに話す。
 WBC前には「出陣式」を開催するなど、常に監督に寄り添ってきた。塩見さんらの思いはただ一つ。世界一になって地元でパレードをすることだ。「栗山のみんながそう思っている」。同じ町民が世界の舞台で胴上げされる姿を、北の大地から願っている。

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