連覇で「上書きを」 リベンジ狙う坂本―世界フィギュア
2023年03月20日18時55分
坂本にとって、さいたまでの世界選手権の思い出は苦い。シニア2季目で初出場だった2019年大会。ショートプログラム(SP)で2位につけるもフリーでミスが出て、5位で表彰台を逃した。女王としてさいたまに戻ってきた今回は「4年前のリベンジと2連覇を懸けて頑張りたい」と強い気持ちで臨む。
昨季初めて世界選手権を制しても、18歳だった4年前の悔しさは消えていない。本番での弱さを思い知らされたショックは大きく、「世界選手権に懸けて、これだけやってきたから大丈夫と思える状態だったのに失敗した」と改めて振り返る。
今季の前半は調子の上げ方が分からなくなるほどの不調に陥った。立ち直るきっかけは、SP首位から沈んで5位に終わったグランプリ(GP)ファイナル。「今シーズンで一番駄目な演技をしたおかげで、逆に吹っ切れた」。昨年末の全日本選手権では連覇。底は脱して、調子を取り戻しつつある。
悔しくて涙した4年前とは、経験値も精神的な強さも違う。「同じ場所で、同じ試合でリベンジできるので、上書き保存を」と意気込んだ。