サイクロンで５７０人死亡　マラウイなどアフリカ南部

　【ムランジェ（マラウイ）ＡＦＰ時事】アフリカ南部マラウイなどを襲ったサイクロン「フレディ」による死者は１８日、５７０人を超えた。国連によると、被災者は５０万人以上。６日間で６カ月分に相当する雨が降った。洪水や土砂崩れを引き起こし、各地で新しい川が誕生している。

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　モザンビーク国境に近いマラウイ南部で、臨月の妻メルシーさんと夫のピリラニ・アイロニさんが１８日、はだしで歩いていた。既に三つの新しい川を越えた。「この先にも新しい川が幾つもあると思う。でも前に進むしかない」と述べ、１５キロ先の病院を目指した。
　ＡＦＰ通信の記者は軍のヘリコプターで南部の被災地に入った。ヘリには医薬品が積まれていたが、食料はほとんどない。マヌエル・ナチドワ村長は、木に実ったままどうにか残ったバナナで「何とか生き延びている」と食料事情を説明した。
　フレディは２月下旬に一度アフリカ南部に上陸してインド洋に去ったが、勢いを増して再上陸してきた。土砂で埋まった村を前にナチドワ村長は「大勢がまだこの下に眠っている」と語った。