横浜Ｍ、伝統の一戦で勢い　松原「年１回」先制ミドル―Ｊ１

　１９９３年５月のＪリーグ開幕から参加したクラブ「オリジナル１０」の中で、唯一続く横浜Ｍと鹿島による伝統の一戦。冷たい雨の中で迎えた３１年目の対決は終盤まで白熱し、王者横浜Ｍがホームで意地を示した。
　２０１７年の横浜Ｍ加入から昨季まで、毎年１点ずつ挙げてきたＤＦ松原が後半に試合を動かした。エウベルが左から送ったパスに走り込み、右足を一閃（いっせん）。「年に１回のシュートがここで出たのでよかった」。好感触から低弾道のシュートがネットを揺らす前に拳を握った。
　オウンゴールで加点した後に１点差に迫られたが、ＦＷアンデルソンロペスを含め全員が必死にボールを追った。マスカット監督は「前向きな姿勢を見せ、強さを見せてくれた」とたたえた。
　前節の札幌戦は、精彩を欠いて初黒星。連覇を狙う上でやすやすと連敗はできない。「全てにおいて１ランク上げていかないといけない」。主将の喜田を中心に切り替えて臨み、キックオフから積極的に敵陣へ向かう姿勢を示した。「より勢いがついていく試合になった」と松原。特別な勝利の意味をそう説いた。