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訪ロ歓迎、西側けん制 プーチン氏「親友を待つ」

2023年03月18日07時19分

中国の習近平国家主席(画面上)とオンライン会談するロシアのプーチン大統領=2022年12月、モスクワ(AFP時事)

中国の習近平国家主席(画面上)とオンライン会談するロシアのプーチン大統領=2022年12月、モスクワ(AFP時事)

 ロシアのプーチン大統領は、中国の習近平国家主席の訪ロ実現を歓迎している。ウクライナ侵攻が長期化する中、ウクライナのゼレンスキー大統領は徹底抗戦の構えだが、中国は「和平と対話」を促進する立場。中国は制裁にも反対しており、プーチン政権はウクライナと後ろ盾の西側諸国に対するけん制に利用しそうだ。

中国主席、20~22日訪ロ プーチン氏と会談―ウクライナ情勢協議

 プーチン氏は招待に前のめり気味だった。昨年12月30日、習氏とのオンライン会談で「親友よ、来年春に国賓訪問するのをお待ちしている」と伝えた。ただ、計画について中国側は詳しく発表せず、微妙な温度差が浮かび上がった。
 その後、ロシア側は中国に配慮。日程について「かん口令」を守ったが、プーチン氏は今月1日にモスクワ地下鉄「大環状線」が全線開業した際、習氏訪ロの見通しに触れて「日程上可能なら喜んで(新地下鉄を)お見せしたい」と述べた。「北京の地下鉄を抜き(環状線として)世界最長になった」(プーチン氏)というのが「売り」で、中ロが発展を競い合っていると言いたげだった。
 侵攻に苦戦して出口が見えない中、習氏が「和平」を旗印にゼレンスキー氏とオンライン会談を調整していると伝えられることは、ロシアには「助け船」と映る。ウクライナを支援する西側の軍事ブロックと対峙(たいじ)する上でも、中国は心強い味方だ。
 ゼレンスキー政権も中国の影響力に期待はする。ただ、プーチン氏との対話を強制されたり、ロシア軍撤退を柱とする自身の和平案がかすんだりすることには警戒感がある。
 ロシアは早くも、3期目の新体制を固めた習氏を歓待するムードに沸く。15日のロシア通信によると、最大野党・共産党のジュガーノフ委員長は政党間の覚書に基づき、習氏と個別会談すると明らかにした。

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