元隊員３人を在宅起訴　陸自性被害で判断見直し―福島地検

　陸上自衛隊郡山駐屯地（福島県郡山市）に勤務していた五ノ井里奈さん（２３）が在職中に性被害を受けた問題で、福島地検は１７日、いったん不起訴処分とされた元陸自隊員の男性３人を強制わいせつ罪で在宅起訴した。検察審査会の「不起訴不当」議決を受け、判断を見直した。

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　起訴状によると、３人は２０２１年８月３日夜、北海道の陸自演習場の建物内で五ノ井さんをベッドに倒して覆いかぶさり、下半身を押し付けたなどとされる。
　五ノ井さんの被害申告を受け、陸自の警察に当たる警務隊が捜査し、強制わいせつ容疑で３人を書類送検。福島地検が２２年５月、嫌疑不十分で不起訴としたため、五ノ井さんが郡山検察審査会（福島県郡山市）に審査を申し立てた。同審査会が同年９月、「（捜査が）十分に尽くされたとは言い難い」として不起訴不当と議決し、地検が再捜査していた。
　福島地検の保木本正樹次席検事は「検察審査会の議決を受け、改めて捜査した内容を踏まえ判断した」と話した。
　陸自東北方面総監の梶原直樹陸将は「厳粛に受け止めている。同種事案の再発防止に引き続き指導を徹底する」とのコメントを出した。