子会社社員が８億円着服　刑事告訴、社長報酬返上―クボタ

　農業機械メーカー大手クボタは１７日、子会社の住宅建材販売フモト産業（大阪市）の経理担当だった社員が会社の資金約８億円を着服していたと発表した。クボタは社員を懲戒解雇し、大阪府警に刑事告訴した。監督責任を取り、木股昌俊会長と北尾裕一社長が月額報酬の３０％を３カ月間返上するなどの処分も行う。

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　関係者によると、元社員は５０代の男性。ほぼ一人で経理を担当し、２０１６～２２年の間、小切手を使って会社から現金を引き出し遊興費に充てたという。出金明細を改ざんし、発覚を逃れていた。
　フモト産業は住宅着工の縮小などを受け昨年３月末で事業を終了。会社の清算手続き中に不正な出金が判明したという。
　クボタは「深くおわびする。再発防止を徹底し、コンプライアンス（法令順守）の強化に努める」とコメントした。