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日韓、半導体で雪解け 対中包囲網、米台とも協調へ

2023年03月17日07時10分

握手する韓国の尹錫悦大統領(左)と岸田文雄首相=16日午後、首相官邸

握手する韓国の尹錫悦大統領(左)と岸田文雄首相=16日午後、首相官邸

 半導体の輸出規制を巡る日韓の対立が、雪解けに向けて大きく前進した。今月に入って元徴用工問題に解決の道筋が示され、両国は16日、厳しい対韓輸出規制の解除と、日本に対する世界貿易機関(WTO)提訴の取り下げを確認した。輸出手続きの優遇措置に関する協議を残しているものの、今後は半導体の製造や開発で米国や台湾とともに「対中包囲網」を築く協調路線に転じる見通しだ。

「自尊心」より現実外交 「ウィンウィンの国益」目指す―韓国大統領

 日韓両首脳は16日の会談で、先端技術や重要物資など両国の経済安全保障を強化する枠組みの創設で一致した。世界的に不足する半導体については、素材や製造装置に強みを持つ日本と、量産体制を築いた韓国が、それぞれの得意分野を生かして安定調達を目指す。日本はこれまで米国と半導体協力に取り組んできたが、関係が冷え込んでいた韓国とは具体的な話し合いが進んでいなかった。
 日韓の連携により、バイデン米大統領が目指す日米韓台の「半導体同盟(Chip4)」結成に弾みがつきそうだ。米中対立を背景に「台湾有事」の懸念が高まっており、先端半導体などハイテク技術を駆使して軍備拡張を進める中国に対抗するため、4カ国・地域がサプライチェーン(供給網)強化を目指す。

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