「前のめりの中国進出に反対」 豪首相、原潜正当化で名指し
2023年03月16日16時33分
【シドニー時事】オーストラリアのアルバニージー首相は16日、地元ラジオ局のインタビューで、「われわれは、中国の人権問題を巡る姿勢に反対する。中国が南シナ海で取っている行動にも反対する。中国がわれわれの(太平洋)地域に前のめりに進出しようとしていることにも反対する」と述べた。米英豪3カ国の安全保障枠組み「AUKUS」を通じた原子力潜水艦配備計画を正当化する文脈で語った。
アルバニージー氏は、13日に米英首脳とそろって原潜配備計画を発表した際には中国への言及を避けていた。しかし、中国側が同計画を激しく批判していることから、名指しでの反論に踏み切ったとみられる。同氏は「戦後、どの国よりも急速かつ顕著に軍事費の支出を増やしたのは中国だ。これは紛れもない事実だ」とも指摘した。
同時に、「中国と協力できるところは協力すべきだ。われわれはどの国とも紛争を求めない。良好な関係を望んでいる」と呼び掛けた。