「アベノマスク」単価開示へ　国が控訴断念―大阪

　新型コロナウイルス対策で配布された布マスク「アベノマスク」の発注情報を巡り、神戸学院大の上脇博之教授が国に不開示決定の取り消しなどを求めた訴訟で、国に開示を命じた大阪地裁判決が１５日、確定した。国が期限の１４日までに控訴しなかった。今後、単価などが開示される。

単価と枚数、開示命じる　「アベノマスク」訴訟で国敗訴―大阪地裁

　大阪地裁は２月２８日、国が業者に発注した際の単価と枚数などは「秘匿性の高い情報とは考え難い」として開示を命令した。
　上脇教授は判決確定を受け、「常識的な結論。訴訟までしないと出てこないこと自体が異常だ」とコメント。厚生労働省は「関係省庁と協議した結果、判決内容を踏まえた」としている。
　同地裁では、業者との契約経緯を記した文書の開示を求める訴訟も係争中。